前回の帰省時に買った本を読み終わりました。
名古屋の地下街の本屋さんで何か読むものを…とあさっていて目についた三浦しおんという作家さんの小説です。
三浦さんの本では『舟を編む』がとても好きだったので、おもしろいかな?と期待して購入。
私の買った本は平成30年の版で、カバーは刺繍のボタンが並んだファンタジーな雰囲気なんだけど、あとがきを読むと初版は漫画家のこなみ詔子さんの絵だった、と知りました。
というわけでこなみさんバージョンの画像↓
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以下、ネタバレを含む感想です。
最初、「あれ?これってタイトルどおり、『ロマンス小説』(ハーレクインみたいなの)だったの?」とがっかりし、しばらく放っておいたのですが、せっかく買ったんだし、と、がまんして(?)読むことにしたら…
翻訳家である主人公が翻訳するロマンス小説のストーリーで始まった、というだけのことでした。ホッ!
途中までは非常におもしろく、さくさく読み進めたのですが…
読み終わると、なんとなーく肩透かしを食らったような気分。
全体的にはじゅうぶんおもしろかったんですよ。
でも、なんというか、翻訳ってあんなにすらすら筆が進むの?という違和感(というか翻訳作業の苦労がまったく見えない)、まだ20代の若さで次々小説の仕事が来る翻訳家っているの?という違和感とが合わさって、ちょっとリアリティに欠けるかな。
それだけじゃなくて、長い付き合いの自分に相談もなく突然仕事を辞めて、あげく2年もぶらぶらと海外に出ると言い出す恋人との関係が、どうもよくわからない。
結局、いろいろ問い詰めることも深い会話になることもなく、旅に出る話を知ったとき怒っただけで、そのままなし崩しに元どおり…って、今の人はこんなもんなのだろうか。
…なんか文句しか書いてないような文章になってしまいましたが、やっぱり三浦さんの文章は読みやすく嫌味もなくて、好きなんですよねえ。
この本をずっと手元においておくことはないかもしれないけど、今後も彼女の出す本には期待して手を出してしまうと思います。
Posted on Saturday, February 9, 2019
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北米日記
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